以前にも紹介したことがある、『「普通がいい」という病』。
日本社会における精神的病の本質を分かりやすく説明している本だと、個人的に思っています。
そのせいか何度読み返してもその度に腑に落ちる部分があります(私の理解力が乏しいせいもありますが…)。
今回はその中で、「不幸印のギフト」という項目を抜粋したいと思います。
現代人は、悩み・苦しみに出くわすと、これはどこか具合が悪いんじゃないかと思って、すぐにどこかへ持ち込んでインスタントに解決を図ろうとする傾向があります。
~中略~
しかし、こういう悩み・苦しみの中には、とても大事なメッセージが必ず入っています。それを、他人が、ただ表面的に解決法のみを提供してしまうと、本人がそれを受け取り損なうことになります。それどころか、同じメッセージを届けるために、何度でも同じような災難が本人に降りかかってくることになってしまうのです。
~中略~
ここで言うメッセージとは、よくあるような「摂生しましょう」とか「食生活の改善」といった次元のものではありません。もっとその人の、根本にある価値観や生き方自体に関わるような、深いメッセージのことです。
~中略~
本人の基本的な価値観のところに革命的と言えるほどの大きな変化が起こり、そして、生き方が見直され人生も変わっていったということなのです。
同じようなことが、うつ病のみならず、他のいろんな病態の人たちでも起こるようになってきて、私は「病気には何らかのメッセ―ジが込められている。そしてそのメッセージを受け取ることが出来れば、その病気は消えていくはずだ」と、考えるようになりました。
~中略~
〈病気や苦しみとは、天からのギフトのようなもので、その中にとても大切なメッセージが入っている。だが、それは《不幸印》のラッピングペーパーに包まれているので、たいていは嫌がって受け取られない。しかし、それは受け取らない限り何度でも再配達されてきてしまう。思い切って受け取ってその忌々しい包みをほどいてみると、そこには、自分が自分らしく生きていくための大切なメッセージが見つかる〉(p33~36)
上記文章にあるような”メッセージ”に最初のうちは気付かず、「仕方のないこと」だと思っていました。
ただ、そのうち同じようなことが繰り返されることに気付き…
これはきちんと現実を直視して対応しない限り、永遠に終わらない試練なのかな?と思うようになりました。
その後、数年間自分と向き合うことで試行錯誤しながら対応してきたつもりですが……
現状では対応が適切なものだったといえるのかどうか正直分かりません。
ただ、数年前に比べて自分を信じられるようになってきた気がします。
この生き方=自分、と思えるようになってきた感じです。
それまでは背伸びをして無理をしていましたが……
少しずつ余計なものが淘汰され、今は自分なりの道を歩いていると思います。ヘンテコな道ですが…
社会情勢によっても変わってきますが、今後どんな状況になっても希望を捨てず、自分の頭で考えながら生きていくつもりです。