神経症は家庭環境と社会環境でつくられる

思い返すと、思春期~学生時代は今とは比較にならないほど神経症的で、些細なこと(小さな音、他人の仕草、物の配置など)が異常に気になっていました。

と同時に、脳が興奮状態で休まらず、睡眠もまともに取れていなかった記憶があります。

今でこそそれが過緊張や過覚醒だったと分かりますが、当時はどうしようもなく不眠のまま生活していました。

そんな睡眠不足が自律神経のバランスを崩し、神経症的性格に拍車をかけていたのだろうと思います。

神経症的な人は精神的負担が神経症でない人の数倍かかるらしく、常に疲れ切った状態らしいのですが当時はまさにそんな感じでした。

最近になって、神経症的な人は自律神経失調症になりやすいことを知り、過去の状態に納得したものです。

それは神経症が自律神経のバランスが崩れて、緊張状態が長期間続くことで脳に不具合が生じて起こるものでもあるからです。

一方、神経症になる原因には自律神経失調症以外に、HSPというものもあるそうです。

HSPとは、Highly Sensitive Personの略で、遺伝的に心身とも敏感な性質を持っている人のこと。

以下は、HSP性質特徴の一部。

・微妙な環境変化に気付く
・人の気分に左右される
・芸術や音楽に触れて感動することが多い
・暴力的なシーンのある映画やテレビは見ないようにしている
・繊細な香り、味、音、芸術作品を好む
・仕事などで競争させられると緊張し、実力を発揮できなくなる

ちなみに、日本人の約2割はHSPらしく、性質特徴を知ると自分もそんな気がしてきます。

そんな感じで神経症になる原因はいろいろあるようなのですが…個人的には、幼少期から周囲の大人に神経症的な人が数多くいたことが影響していると思っています。

そうした環境で生まれ育つと、HSPや自律神経失調症でなくても神経症になりやすく、

結果、生活環境を変えなければ一生神経症のままである気がします。

なぜなら、神経症がその家族・その地域・その社会のアイデンティティとなっている場合が多く、

程度の差こそあれ神経症でないと、その社会で生きていけなくなる可能性もあるからです。

自分では気にしない些細なことでも、周囲にいるほとんどの人間が神経症的に気にしていたら、

村八分にされないようにその社会環境で生きていくために、神経症にならざるを得ません

約10年前から神経症的性質を求められない生活環境で生きるようになったためか、少しずつ神経症的な面が減っている感覚があります。

ドイツ人の精神科医カレン・ホーナイも、神経症では自己実現を行うのはむずかしい旨を述べています。

時間はかかるかもしれませんが、生活環境を整えながら神経症から卒業したいです。

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