親の否定的メッセージは「世間の評価を得るため」の努力を促す

親からの愛情に不安抱いている子どもの多くは、親の愛情を確かめる行動を多く取るそうです。

例えば、イタズラをして親を困らせたり、親から構ってもらえるよう気を引こうとしたり、親に褒められたくて好きでもないことをやったり。

とはいえ、それは子どもだけでなく大人にもみられる症状のようで…

子どもの頃に親からの愛情を感じられなかった人の中には、親や世間からの評価を得るために、異常な努力をしてしまう場合もあるようです。

親からの肯定的メッセージ

親から「いるだけで存在を認められ、何もしなくても価値がある」という肯定的メッセージを受け取っている子どもの多くは、自己肯定感が高く、色々なことにチャレンジする力を持っているそうです。

そうした子どもの行動基準は、親や世間から評価されるかどうかではなく、自分がやりたいかどうかになります。

結果、そうした子どもが大人になると、体を壊すまで異常に努力することは少なく、ある程度のところで自らストップをかけることができるようです。

親からの否定的メッセージ

しかし反対に、親から「いるだけでは存在を認められず、能力や功績がないと価値がない」という否定的メッセージを受け取っている子どももいます。

そうした子どもの多くは自己肯定感が低く、行動の基準が自分がやりたいことではなく、周囲の評価になっているそうです。

そんな子どもが大人になると、体を壊すほど異常な努力をする場合が多く、過労死や自死に追い込まれるケースもあるようです。

個人より社会を優先

これらは私の周囲で実際に起こった事からの推測ですが、日本人は親から否定的メッセージを受け取って大人になる人が多い気がします。

その結果、自己肯定感の低い大人ばかりの社会となり、自分のやりたいことよりも、世間や周囲の評価を重視する人が多い社会になっている感じがします。

自己肯定感の低い人が親となり、子どもの気持ちよりも自分の不安解消を優先していると、子どもは「今の自分には価値がない」と感じて、自信を失っていきます。

自死や過労死が多いのも、奴隷的に働かされて何の疑問も持たないのも、(教育が原因の面もあると思いますが)、根底には親が与える否定的メッセージに原因がある気がします。

世間や社会に迷惑をかけることを、子どもの頃から異常に禁止させるのが日本社会であり、子どもに子どもらしさを認めないのが現代の日本社会です。

子どもを取り巻く環境の改善

そんな社会では、子どもの人格形成よりも社会環境を維持する方が優先されるため、親は物理的だけでなく、精神的にも子育てしにくい環境に置かれているといえます…

そんな環境で、親が子どもに肯定的メッセージを送るには、よほど経済的精神的に余裕がないと不可能です。

親自身に余裕がない場合、繊細な子どもほど、否定的メッセージを受け取りやすいかもしれません。

ただ今後、親が子どもに肯定的メッセージを与えられる環境になれば、今とは違った状況になっていく可能性があります。

もちろん時間がかかることだと思うので、難しい気がしますが…

社会よりも個人が尊重され、親が子どもに肯定的メッセージを送れるようになれば、世間の評価を得るための異常な努力や過労死、自死なども減っていくのではないかという希望を持っています。

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