愛されず育った人に、愛されて育った人の本は時期尚早

これまでも加藤諦三氏の本を何冊か読んできましたが、先日新たに3冊読みました。

その中には加藤氏自身が、家族を含めた周囲の人間から搾取されていたことが分かる文章もあり、

地獄のような苦しみを乗り越えて素晴らしい文章にするところまで、よく情緒の成熟を行えたなぁ…

搾取されていたことに気付いてから決死の覚悟で生きてきたんだろうなぁ…と衝撃を受けました。

そうやって加藤氏の文章が心に入ってくるのは、加藤氏自身が愛されず育った人だからだろうと思います。

加藤氏の文章は、彼自身が経験した地獄のような被搾取人生から、決死の行動で脱出した結果得ることができた魂の叫びに思えるからです。

『7つの習慣』は精神を病む人を増やすだけかも
学生時代に読んだ、『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー、1996)。 当時は就活セミナーなるものが大流行していて、そのセミナーで知った本でした。 今でも持っていたのは、当時の私に影響を与えた本だったからだろうと思います。 確か、当時は...

以前、上記の本の内容を批判したのですが…

勝手な推測ですが『7つの習慣』の著者は、愛されて育った人ではないかと思っています。

愛されて育ち自己実現できた人が書いた内容を、愛されずに育ち神経症になった人が読んでも、

「土や水がないのに、芽を出せ」「土台がないのに、積み重ねろ」と言っているようなもので、

理解できるはずがありません。

そもそも順番が違うのです。

出発点が異なっているのです。

基本的欲求=甘えの欲求を満たせないと、上の欲求は満たせない
個人的に信じている「マズローの5段階欲求説」によると、人間の欲求には5段階あり、 1段目の欲求を満たせなければ、その上の欲求を満たせないことになっています。 マズローの5段階欲求説 1段目は生理的欲求、2段目は安全の欲求で、この2つは基本的...

でも書きましたが…

基本的な部分が満たされず、自我の確立できていない状態で意識改革を行い努力したとしても、それは長くは続かないと思っています。

愛されず育った人にとって必要なことは、基本的な部分を満たして、自我を確立すること

それが行えて初めて、愛されて育った人が書いた内容を受け入れる状態になれると思っています。

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