日本社会の異常なクレーム、働く人の心が壊れていくでも書いた、粘着的クレーマーの存在。
同様に増えているのが、スーパーやコンビニで過剰なお客様扱いを求める人です。
超高級店でそのような対応を求めるなら納得がいきますが、通常のお店で求めるのは場違いです。
葛藤を抱えたまま生きている人
なぜそんな対応を求めるのか考えたところ、日本は経済優先社会のため、顧客満足に沿い過ぎて過剰対応を助長するようなお店が増えたことや、疲労困憊で他者へ気遣えない人が増えたこと等が原因ではないかと予想。
ただ、1番の原因は、心に葛藤を抱えたまま・甘えの欲求が満たされないまま生きてきた人が多いからではないかと思っています。
資源がなく自然環境が厳しい日本では、人力で発展してきた面が大きく、その際には家族や家庭を犠牲にしたケースも多かったはずです。
その場合、真っ先に犠牲になるのは立場の弱い子どもです。
幼少期の甘え不足
犠牲になった子どもの多くは、他の家族のために自分の欲求(甘えを満たしてほしい欲求)を捨てて生きる場合が多いため、甘えられないまま大人になります。
そうした人がそのまま大人になると、過去に得られなかった甘えを別の形で満たそうと奮闘します。
それがお客という立場になった際、クレームや過剰なお客様扱いを求める行動に繋がるのだろうと思います。
甘えられないまま大人になった、中身が子どもの人なのです。
自分より下に見た相手に絡む
そうした人は、心に葛藤があり自分で自分の心を満たすことができないため、自分より下に見ることができる相手に対して執拗に絡み続けます。
お客であれば店員に、上司であれば部下に、男性であれば女性に、親であれば子どもに、子どもであれば動物にという風に…
少し前に「おもてなし」という言葉が流行りましたが、現日本で過剰なおもてなしやサービスを認めてしまえば、それは間違いなく働く人の心を壊します。
それは、日本が資源のない島国にもかかわらず経済優先で、お客と従業員が対等ではない風土をもつ社会だからです。
そんな環境で過剰なお客様サービスが認められてしまえば、それは確実に行き過ぎる可能性が高くなります…
子ども時代に甘えを満たせる社会
それゆえ、過剰なお客様扱いを求める風土を改めるには、会社側が過剰対応を助長させないこと以外に、子ども時代に甘えの欲求を存分に満たせる家庭環境・社会環境づくりが不可欠だと思います。
早熟を求める間違った教育はやめて、子どもに甘えさせることが重要だと思います。
子どもなのにしっかりし過ぎていたり、暗い表情だったり、暴れたりする子どもは、甘えの欲求が満たされていない可能性が高いです。
甘えさせるとは、子どもが欲しがる物を何でも買え与えるような甘やかしではなく、
親や社会が子どもの方向を向いて関心を傾け、子どもの傍にいて見守ったり、子どもが愛情を求めてきたときにたっぷり時間をかけて愛情を返すことです。
子どもの甘えを許さない現日本社会では難しいかもしれませんが、、、それが過剰なお客様扱いを求める大人を減らす確実な方法だと思っています。