少し前に、『やっぱり、それでいい。人の話を聞くストレスが自分の癒しに変わる方法』(細川貂々・水島広子、2018)を読むまでは、人の話を聞くことがとても億劫になっていて、苦手意識を感じることがよくありました。
もちろん仕事の疲れ等も影響していたと思いますが、終始、話相手のパワーに圧倒されているというか、相手の話に巻き込まれている感覚がありました。
例えば、元気なことは有難いのですが、力みなぎる親の話を聞くと異常に疲れたり、職場で同僚の話を聞くとモヤモヤしたり、夫や友人と話すことさえ面倒に感じたりすることが続いていました。
そんな悩みを抱えていたとき、数年前友人に教えてもらったこの本を読みました。
漫画形式でラクに読めることもあり、繰り返し読んでいくうちに、人の話を聞く姿勢が、それまでとはちょっとずつ変わってきたような気がします。
なんというか、「困っていたんだね」「大変だったね」など相手の気持ちを尊重しながらも、話相手を評価したり、決めつけたり、変えようとしたりせず、「ふむふむ」「へぇ~」という感じで淡々と聞けるようになった感じです。
とはいえ、さすがに「人の話を聞くストレスが自分の癒しに変わる」までは行かず、以前は戦闘態勢みたいだったのが、少し和らいで穏やかになったかなというレベルです。
やっぱり仕事のストレスや疲労があると、人の話を聞くエネルギーは不足している状態なので、好まない人の話を聞くのはストレスでしかありません、、、
ところが最近、仕事のストレスや疲労から解放され、前向きな気持ちで日々を過ごせるエネルギーに満ちた状態になると、落ち着いた穏やかな気持ちで人の話を聞けるようになりました。
個人的に強く感じるのは、食欲旺盛でちょっぴり太り気味のときのほうが、どんな話でも誰の話でも、海のように広い気持ちで聞けることです。
逆に、食欲不振の痩せ気味のときは、どんな話でも誰の話でも、水たまりのように狭い気持ちでしか聞けません、、、これは、10年以上働いてきた中で何度も感じてきたことです。
本書は、漫画家である細川氏と、精神科医である水島氏のやり取りを中心に進みますが、漫画なのでとても読みやすいです。
時間が経つと忘れてしまいそうになるので、、、定期的に読むことで本書に書かれている人の話を聞く型を、体に覚えてもらおうとしています。
ただ個人的には、「人の話を聞く型を身に付ける」よりも、「食欲旺盛でパワーみなぎる状態に自分を維持できること」のほうが、相手の話を聞くのに疲れなかったり・苦手意識を感じなかったり・ストレスを覚えなかったりするので、できる限りそういう状態を維持したいという気持ちのほうが強くなっています。