子どもの頃周囲で自死した人々は、家族を含めて周囲の人々に遠慮している印象でしたが、
そういえば私も「親に遠慮している子どもだった」と親から言われたことがあります。
当時、自分ではそれが普通だと思っていましたが、今考えるとおかしいことでした。
抑圧した甘えの欲求が憎しみに
幼少期からあった自死願望、青年期以降に繰り返していた燃え尽き症候群、不眠症、皮膚疾患、胃の不快感、
夜尿症、毎晩泣いていた頃を思い返すと、自分も自死した人々と同じようになっていた可能性が高いと考えることがあります。
幼少期~親への甘えの欲求を抑圧していると、それは反動形成で憎しみになるそうです。
ただ、幼い子どもは親を憎めないため(親は正しいと子どもは思うため)、その憎しみを自分へ向けます。
しかし憎むべき親を憎まないでいると、反動形成で自分を憎み続けてしまうのです。
他者への憎しみが罪悪感に
すると社会に出てからも憎むべき他者を憎めず、自分を憎み続けてしまいます。
甘えの欲求を抑圧した自分を納得させるために持った、誤った考え方(親は正しい、悪いのは自分)を適用しつづけていると、
相手が悪い場合でも、自分が悪いという誤った認識をもち続けることになり、
相手が悪いのに、自分が罪悪感を覚えるという習慣が抜けなくなります。
結果、会社で凶悪なパワハラをされても上司が悪いと思えず、その状況を受け入れてしまったり、
家庭で夫に凶悪なモラハラをされても夫が悪いと思えず、その状況を受け入れてしまったりする可能性が高くなります。
憎むべき相手を憎むためには
自分に甘えの欲求が残っていなければ、そんな凶悪な行動や言動を冷静に一蹴できますが、
甘えの欲求が残っていると自分が悪いと思ってしまいます。
しかしながら、パワハラやモラハラなどの心理的虐待は相手にも甘えの欲求が残っており、
相手にも問題があるために起きる現象。
そうした心理的虐待を許さないためにも、本来憎むべき存在である親をきちんと憎み、
自ら罪悪感を覚える誤った考え方からは卒業する必要があります。
抑圧してきた感情を排出
そのためにはまず、『「普通がいい」という病』にあるように、
「感情の井戸」の1番上にある「怒り」の感情を排出することが不可欠です。
感情の排出方法は専門家に頼ってもいいと思いますが、私は上記方法でやっています。
怒りの感情を排出しつづけているうちに、親への憎しみも意識できるようになってくると思います。
憎しみの感情は、愛情飢餓感と表裏一体。
憎しみを意識できるようになったら、幼少期に満たせなかった甘えの欲求も満たしていく必要があります。